「世界一周」あこがれる響きですよね!
ただ、「世界一周」はあこがれこそあるものの、非常に高額なイメージがあるため、自分には無関係だと内容を全く知らない方も多いのではないでしょうか!?
私も数か月前までは「世界一周」は自分には無縁の世界だと、全く知ろうともしていませんでした・・・。
しかし、ANAのマイルを利用すると、「世界一周」の特典航空券は誰でも発券することができます。
誰でもと言うと語弊がありますね。正確に言うと陸マイラーとしてポイントサイトを利用してマイルを貯めている方であれば、誰でもです。
陸マイラーになって1年間正しくマイルを貯めれば、誰でも「世界一周」、しかもファーストクラスの特典航空券を発券することも出来ます。
今回は「世界一周」の特典航空券について紹介させていただきます。
ANA提携航空会社特典航空券 「世界一周」の概要
ANA「世界一周」の特典航空券については、通常の特典航空券の必要マイル数が掲載されているページとは違うページに掲載されているため少しわかりにくいですが、以下ページの真ん中より少し下くらいに掲載されています。
ご利用条件│提携航空会社特典航空券│マイルを使う│ANAマイレージクラブ
「世界一周」の特典航空券は以下のように定義されています。
世界一周の旅程のみ、全旅程の距離(区間基本マイレージの合計。地上交通区間は移動マイルとして計算に含めません。)に応じて必要マイル数を算出します。太平洋、大西洋を1回ずつ飛行機を利用して横断する必要があります。ルートは東回り、あるいは西回りのどちらかで逆回りはできません。出発地と最終帰着地の間で最大8回の途中降機が可能です。(ただし欧州での途中降機は3回まで、日本国内での途中降機は4回までです。)また、出発国に戻る最後の国際線搭乗は、最初の国際線搭乗から10日目以降になります。
主なポイントは以下となります。
- 全旅程の距離によって必要マイル数が決定する。
- 太平洋、大西洋を1回ずつ横断する必要がある。逆回りは不可。
- 最大8回の途中降機(24時間以上の滞在)が可能。
- 旅程は最低でも10日以上必要。
- (ここには記載されていませんが)スター アライアンス加盟航空会社のみが対象。
①必要マイル数
「世界一周」の特典航空券は、通常の特典航空券と違い、全旅程の距離(マイル数)によって、特典航空券発券に必要なマイル数が決定します。(通常の特典航空券は主にZoneによって決定します。)
「世界一周」のルートによって必要マイル数が大きく変わってくることになりますが、そこの部分については後程紹介します。
②太平洋、大西洋の横断
東回り、あるいは西回り(逆回り不可)で、太平洋、大西洋を1回ずつ横断する必要があります。
これが「世界一周」の定義となるようです。至極単純ですね。
「世界一周」の特典航空券では、このルールを満たすように、自身で立ち寄りたい先を設定しながら、飛行ルートをカスタマイズすることになります。
③最大8回の途中降機可能
「世界一周」の特典航空券の場合はその最大8回まで途中降機(24時間以上の滞在)が可能となります。
通常の提携航空会社の国際線特典航空券の場合は、目的地の他に途中降機は1回のみで、Total2回までしか24時間以上の滞在はできないため、立ち寄りたい都市が多い方には「世界一周」はうってつけの特典航空券だと思います。
④旅程は最低でも10日以上
「出発国に戻る最後の国際線搭乗は、最初の国際線搭乗から10日目以降」です。
「世界一周」するからには10日以上の旅程を組みなさいよということですが、連続した長期の休暇をとるのが難しい方には、なかなかハードルが高いですよね・・・。
この条件で世界一周を諦めてしまう方も多いのではないかな?と思います。
が、力技ではありますが、この状況を打破する裏ワザもあります。
それは「世界一周」特典航空券を利用して国際線に搭乗後、「世界一周」とは別の航空券でいったん日本へ帰り、再度別な日程でもとの場所まで戻って「世界一周」を継続するという方法です。
例えば、「東京ーバンコクー東京ーバンコクー欧州ー北米ー東京」として「バンコクー東京ーバンコク」は「世界一周」とは別の航空券を発券するといった感じですね。
そうすることで「世界一周」の特典航空券での日本への戻りはほぼ確実に最初の国際線搭乗から10日後以降になるため、日数についてはほとんど考慮する必要がなくなります。
当然いったん日本へ帰ってくる分の費用は余計に掛かってしまいますが、10日以上の旅程は確保できないけど「世界一周」をしたい!といった場合は十分検討の余地がある方法ではないでしょうか!?
いったん日本へ戻る方法してはLCCや海外発券の航空券を利用すれば安く済むと思いますし、この航空券を「世界一周」とは別の特典航空券として発券することも可能です。(プラチナデスクで確認済)
なお、国際線の特典航空券は発券から1年以内に旅行を開始する必要があり、有効期限は旅行開始日から1年間です。
発券からは最長2年間の有効期限となりますが、旅行開始日から最長で1年以内に戻ってくる旅程にする必要があります。
⑤スター アライアンス加盟航空会社のみが対象
「世界一周」特典航空券はスターアライアンス加盟航空会社のみが利用可能です。
当り前じゃないの?と思うかもしれませんが、通常の特典航空券では例えばエティハド航空なども利用できますが、「世界一周」特典航空券の場合は、スターアライアンス以外の提携航空会社の利用は不可となります。
ANA提携航空会社特典航空券 「世界一周」に必要なマイル数
「世界一周」特典航空券に必要なマイル数は以下となります。
「全旅程の距離」はマイル数表記ですが、さっぱりイメージつきませんね。(笑)
飛行距離については、以下のスターアライアンスの世界一周運賃のページでルートを選択しながらマイル数を確認するのがわかりやすいと思います。
https://bookandfly.staralliance.com/ja/bookandfly
また、スターアライアンス便を利用してどの経路で移動すればよいかは、skyscannerのページで検索すると分かりやすいです。(スターアライアンス便に絞って検索可能です。)
と言っても、面倒だと思いますので、イメージがつきやすいように2つほどフライドプラン例を紹介します。
#フライトプラン例の中ではファーストクラスに必要なマイル数を基準として紹介させていただきますが、ご了承ください。
フライトプラン例1(節約ルート)
それほど遠回りせずに必要マイル数を抑えるフライトプランを考えてみました。
東京からフランクフルト、パリ、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルスを回るプランです。これは北半球のみで、南北にもあまり移動していないため、飛行距離をかなり抑えることができていて、飛行距離の合計で17,790マイルです。
上記必要マイル数の表だと14,001~18,000マイル区間に該当し、ファーストクラス「世界一周」特典航空券に必要なマイル数は160,000マイルです。
思っているより少なくないでしょうか!?
「世界一周」ではない通常の特典航空券でヨーロッパ複数都市へ行く場合は、180,000マイル必要になります。(提携航空会社特典航空券のZONE1-Bに該当します)
なんと、「世界一周」の特典航空券のほうが途中降機の回数も多いうえ、20,000マイルも少なくて済みます!
当然、「世界一周」のほうが圧倒的にお得ですね。
少し遠回りをしたらすぐに飛行距離が次の区間に入ってしまいますが、それでも必要マイル数は180,000マイルで、通常の特典航空券と同じマイル数です。
大変お得だと思いますが、ネックとなるのは10日以上の旅程というところですかね・・・。
フライトプラン例2(アフリカ、南米ルート)
続いてのプランはなかなか行くことのできない、アフリカ、南米を組み込んだプランです。
東京からイスタンブール(トルコ)経由でナイロビ(ケニア)、ヨハネスブルク(南アフリカ)、サンパウロ(ブラジル)、ニューヨークを回るプランです。(このプランではイスタンブール→ナイロビで微妙に西から東に戻ってしまっていますが、このくらいは許容範囲とのことです。)
このプランだと飛行距離の合計は26,650マイルで、上記必要マイル数の表だと25,001~29,000マイル区間に該当し、ファーストクラス「世界一周」特典航空券に必要マイル数は260,000マイルです。
必要マイル数はぐっと上がってしまいましたが、これだけの飛行プランにしてファーストクラス利用で260,000マイルで済むというのは驚異的だと思います。
また、こちらも通常の特典航空券と比較すると、中南米のファーストクラス特典航空券に必要なマイル数は270,000マイルであるため、やはり「世界一周」のほうが圧倒的にお得になっています。
最後に
「世界一周」もANAの特典航空券を利用すると、確実に手の届く範囲にあります。
ただ、正直なところ、ファーストクラスは就航都市も限られているため若干利用しにくいので、ファーストクラスにこだわりすぎず、ビジネスクラスとして発券するのも十分いいかなと思っています。
その場合はフライトプラン①の場合は105,000マイル、フライトプラン②の場合は170,000マイルでビジネスクラス「世界一周」ができてしまいます。
「世界一周」の経由地はある程度自由にカスタマイズできますので、みなさんも、特典航空券での旅行先を検討する際、ぜひとも「世界一周」も検討対象としてみてください☆
(当然、日程などを考えると「世界一周」ではない通常の特典航空券のほうがよいと考える場合も多いと思います。)
ファーストクラスについては以下の2つの記事も参照ください。
陸マイラーのマイルの貯めかたについては以下記事を参照ください。