来月、ANAの特典航空券を利用して欧州へ旅行しますが、ようやく少しずつ準備を始めています。今回の旅行では、ミラノ→ヴェネツィア→ローマを鉄道で移動する予定であり、イタリアの鉄道を事前に予約するか迷った上で、予約してみましたのでその内容をシェアします。
イタリアの鉄道予約について
イタリアの国鉄はトレニタリア(Trenitalia)と言い、国内鉄道のほとんどを運営しています。イタリアの鉄道は、基本的には駅の自動券売機や窓口で普通にチケットは購入できるようで、インターネットで検索すると予約は不要という声もたくさん見かけます。ただ、ハイシーズンには窓口が混むとか、希望の列車に空席がないとかという可能性もあるようですし、事前予約することで割引運賃のチケットも購入することができたりするので、予約するメリットもけっこうあります。
トレニタリアの予約をする場合は英語の公式ページ(初期表示はイタリア語ですが英語に変更可能)、トレニタリアの日本語ページ(公式かと思いましたが、実際は旅行代理店が運営)、レイルヨーロッパなどのサイトやエージェントを利用しての購入が可能です。いずれも簡単に予約することができますが、英語での予約になるもののトレニタリアの公式ページからの予約が一番安く手配することができるようです。
トレニタリアの公式ページ
Acquista il biglietto con le nostre offerte – Trenitalia
英語での手配が不安でしたらトレニタリアの日本語ページを利用するのもありだと思います。ただし、日本語ページは使い勝手は大変よいですが、公式ページの価格+1回の予約ごとに手数料8ユーロ(1回で2区間予約しても8ユーロ)かかることと、公式ページにしか出てこない運賃があるというデメリットがあります。
トレニタリアの日本語ページ
レイルヨーロッパ
イタリアの鉄道の予約をしようと検索するとレイルヨーロッパという予約サイトがけっこう上位にでてきます。検索結果に【公式】などとでてくるのでついつい利用したくなってしまいますね。実際にヨーロッパの各国の鉄道手配を簡単に行えるサイトですが、手数料が高いのがネックです。(私はよく調べずに利用したと言うのは内緒です)
レイルヨーロッパでは、ヨーロッパ各国をまたがって鉄道で周遊する際には手配が楽でいいと思いますが、イタリア一か国だけであれば、トレニタリアの公式ページ、もしくは日本語ページから予約したほうが安く済みます。
トレニタリアとレイルヨーロッパで比較してみると、ミラノ→ヴェネツィア→ローマの一等席で予約をするとトレニタリアの公式ページで予約するよりもレイルヨーロッパで予約した時のほうが3,000円くらい割高になりました。
※レイルヨーロッパでの予約は、1回の予約ごとに1,500円の手数料(1回で2区間予約しても1,500円)がかかります。この手数料と、各運賃で少しずつ割高設定となっていました。(トレニタリアはユーロ表記、レイルヨーロッパは円表記での運賃でしたので為替レートのによるものかもしれませんが…。)
ユーレイルパス
ヨーロッパにはユーレイルパスという各国の国鉄が乗り放題になるパスがあります。ユーレイルパスは利用用途(利用国や利用日数など)に応じたチケットが用意されているため、けっこう使い勝手が良さそうです。
ユーレイルの鉄道パス 1 枚でヨーロッパを周遊 | Eurail.com
イタリアのみ乗り放題のユーレイルイタリアパスは1等席の使用日数3日間で198ユーロ(4日間:237ユーロ、5日間:273ユーロ、8日間:369ユーロ)となっていました。
※2017年6月10日時点で1ユーロ123.48円でしたので、198ユーロ=24,449円です。
後ほど、私が利用するミラノ→ヴェネツィア→ローマの運賃例を紹介しますが、複数都市を周る場合は十分検討の余地がありそうな価格です。私は2区間しか利用せず割高となるため利用を見送りましたが、3区間以上利用するのであれば、個別で手配した時と運賃比較してみてください。なお、2等席の3日間で調べてみると159ユーロで、1等席と39ユーロしか変わらないので、せっかくであれば1等席を利用して少し上質の鉄道の旅を楽しむのがよいかと思います。
また、ユーレイルパスは27才以下の方は通常の20%オフとなるユース料金を利用できるので、27才以下の場合はぜひユース料金と個別手配の運賃を比較してみてください。
ミラノ→ヴェネツィア→ローマの運賃例
各区間の運賃例を見てみましょう。2017年7月のある日の運賃を確認してみました。日によってSUPER ECONOMYの運賃が5ユーロくらい変わったりしていましたので、目安として考えてください。
なお、チケットには運賃の種類があり、以下となっています。
BASE運賃 | 発車前は何回でも変更可、発車後も1時間以内であれば無料で変更可 キャンセルは20%の手数料で可能(10ユーロ以下の場合は不可) |
ECONOMY運賃 | 2日前まで購入可能 変更はBASE運賃との差額を支払うことで一度だけ可、キャンセル不可 |
SUPER ECONOMY運賃 | 2日前まで購入可能 変更不可、キャンセル不可 |
ミラノ→ヴェネツィア
1等席で見ると以下となっていました。(画像はトレニタリアの日本語ページのものですがご了承ください。)
BASE運賃:60ユーロ(約7,400円)
ECONOMY運賃:44.9ユーロ(約5,500円)
SUPER ECONOMY運賃:33.9ユーロ(約4,200円)
最高時速300㎞のユーロスター・フレッチャロッサで2時間半かかるミラノ→ヴェネツィア間が1等席のBASE運賃で60ユーロです。欧州は鉄道が安いです。
ヴェネツィア→ローマ
ヴェネツィア→ローマの1等席は以下となっていました。
BASE運賃:117ユーロ(約14,500円)
ECONOMY運賃:84.9ユーロ(約10,500円)
SUPER ECONOMY運賃:59.9ユーロ(約7,400円)
ヴェネツィア→ローマ間は3時間45分かかる分、運賃もミラノ→ヴェネツィアと比較するとグッと高くなっています。が、ここでのポイントはSUPER ECONOMYの運賃だと思います。変更、キャンセルができない運賃ですが、半額近い59.9ユーロ(約7,400円)は魅力的です。運賃が高くなる長距離区間の場合はSUPER ECONOMYで手配して割安におさえるというのは大変効果的だと思います。
結局イタリアの鉄道は予約すべき?
冒頭でも記載していますが、イタリアの鉄道は、基本的には駅の自動券売機や窓口で普通にチケットは購入できるようですので、旅程が未確定とかキャンセルの可能性があるとかであれば、チケットは事前予約しないほうがいいと思います。(くれぐれもご自身の旅程などとあわせてご判断ください。)
が、長距離区間での利用(運賃が高い)で、よほどのことがない限り鉄道を変更・キャンセルしないというのであれば、安いチケットを購入する目的で事前予約することはかなりありだと思います。ECONOMY、SUPER ECONOMYは2日前まで購入可能となりますが、直前だと完売で購入できる便もかなり減ってしまいますので、日程がほぼ確定したタイミングで、ある程度事前に予約しておいたほうが良さそうです。
私はというとミラノ→ヴェネツィアは飛行機の到着遅れの可能性などもあるためBASE料金で手配、ヴェネツィアでは前日宿泊しているため、ヴェネツィア→ローマはよほどのことがない限り日程が変わることもないためSUPER ECONOMYで手配としました。やはりヴェネツィア→ローマの約15,000円のチケットが約半額の7,400円は大きいですよね。鉄道の遅延も気になるところではありますが、改善されてきているというのも見かけるのでそこは期待したいところです。また、ミラノ→ヴェネツィアは予約しなくてもよかったのですが、手数料の金額は変わらないため一緒に手配してしまいました。(BASE運賃だけの予約であれば、予約手数料がかかりますし、ハイシーズンでもない限り事前予約する必要はないと思いますが、今回はSUPER ECONOMYの予約とあわせて手配しちゃいました。)
トレニタリアの公式ページで予約する場合、ミラノ→ヴェネツィアがBASE運賃で60ユーロ(約7,400円)、ヴェネツィア→ローマがSUPER ECONOMY運賃で59.9ユーロ(約7,400円)となり、合計で約15,800円です。(実際はレイルヨーロッパを利用して手配してしまったので18,700円の支払いで2,900円の損でした)
ちなみに一つ後悔しているのはイタロ(フェラーリ特急)の存在を知らずに予約してしまったこと(笑)。イタリアには民間鉄道会社によって運行されているフェラーリ特急と呼ばれるものがあるんですね。どうせならこちらも利用してトレニタリアの特急(ユーロスター・フレッチャロッサ)と比較したかったかなと。
ちゃんと調べてから手配しないとダメですね(笑)